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2017年度の制度改正事項を説明

2017年度の制度改正事項を説明

【厚労省・医療保険部会】
今後の検討テーマとスケジュールを協議

 社会保障審議会の医療保険部会(遠藤久夫部会長)は、1月25日に会合を開き、厚生労働省から2017年度政府予算案に盛り込まれた保険局関係の主な事項について説明を受けた。
 医療保険部会は昨年末、(1)70歳以上の高額療養費、(2)後期高齢者の保険料軽減特例、(3)医療療養病床入院時の光熱水費(65歳以上)の見直しを了承。これらの制度改正は、並行して行われた与党との調整および塩崎厚生労働大臣と麻生財務大臣の折衝を経て、2017年度政府予算案に反映された。
 この見直しによる給付費等への影響について厚労省は、(1)は720億円(給付費ベース)、(2)は190億円、(3)は55億円(給付費ベース)と説明。これらによる医療費適正化効果は1,000億円以下にとどまることを明らかにした。
 これに対し、健保連副会長の白川修二委員は「改革案をまとめたことは評価できるが、医療費全体からみると小さい。この程度の適正化では、医療保険の財政が近い将来破綻するのを避けることができない」と指摘し、引き続き改革が必要との認識を示した。
 保険局関係の予算では、新規項目の一つに「医療と介護のデータ連結の推進」(1.5億円)がある。これについて、厚労省は「医療・介護のレセプト、特定健診・保健指導、要介護認定に係る情報等を連結したデータベースの構築に向けた調査研究を行う」と説明した。
 医療に関するデータ(NDB)と介護に関するデータ(介護保険総合データベース)は、それぞれ異なる方式で格納されているため、いまだに連結されていない。それを統合したデータベースの方式をどう設計するか。まだ緒についたばかりだが、厚労省として初めて予算計上した。
 外来時定額負担は2017年末に結論
 また、今後の議論の進め方を協議した。保険局の城総務課長は、今後議論するテーマとして、(1)2018年度診療報酬改定の基本方針、(2)医療保険改革(経済・財政再生計画改革工程表2016改定版)、(3)任意継続被保険者制度の見直し、(4)データヘルス改革、(5)高齢者医療制度のあり方、(6)医療に要する費用の適正化・医療保険の保険給付の範囲、などをあげた。
 (2)については、「経済・財政再生計画改革工程表」で2016年末を期限として検討が求められていた事項のうち、(1)金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担のあり方、(2)かかりつけ医の普及の観点からの外来時の定額負担、(3)スイッチOTC 化された医療用医薬品に係る保険償還率のあり方の3点が“ 継続” となっている。いずれも「改革工程表の2016改定版」(12月21日の経済財政諮問会議)で、あらためて「検討・結論・措置」の日程が記載されている。
 昨年の同部会で先送りとなった「外来時定額負担」については、①関係審議会等において具体的な検討を進め、2017年末までに結論を出す、②検討の結果に基づいて2018年度末までに必要な措置を講ずる(法改正を要するものに係る2018年通常国会への法案提出を含む)と記載され、その施行が求められている。
 今年の医療保険部会は、2018年度改定基本方針の議論を進める一方で、外来時定額負担やスイッチOTC(2018年度末までの措置)という難しいテーマに引き続き取り組むことになる。

 

全日病ニュース2017年2月15日号 HTML版

 

 

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